有給を一度も使ったことがありません。
食品メーカーでライン監督をしていた3年間、有給休暇という制度が存在していることは知っていました。でも実際に使える雰囲気は一切なかったです。
極め付きは2週間連続勤務です。外国人スタッフの無断欠勤が重なって人手不足が起き、休みが取れないまま14日間働き続けました。地獄でした。体がしんどいというより、終わりが見えない感覚が一番きつかったです。
この記事では、製造業の休日事情について実体験をもとに本音で書いていきます。
製造業で休みが取りにくい理由4つ
製造業の休みが取りにくい理由は、根性論でも体育会系文化でもないです。構造的な問題です。10年働いてわかった理由を4つ書きます。
1. ライン作業は一人欠けても回らない
食品メーカーのライン作業は、全員が揃っていることを前提に設計されています。
一人でも欠けると、その穴を誰かが埋めなければなりません。補充要員がいればいいですが、人手不足の現場ではそれも難しい。結果として「誰かが休む=誰かが余計に働く」という構造になります。
こうなると「自分が休んだら迷惑がかかる」という空気が職場全体に漂います。有給を申請すること自体が悪いことのように感じてしまう。これが食品メーカーで有給を一度も使えなかった理由です。
2. 外国人スタッフの無断欠勤で突発的な人手不足が起きる
食品メーカーのライン作業は、ネパール・ベトナム・中国などから来た外国人スタッフが担うことが多いです。
彼らの働きがなければ現場が回らないのは事実です。ただ文化や宗教的な理由、あるいは体調不良で無断欠勤が起きることがあります。連絡なしに来ない、仮病で休む。突発的な人手不足が起きたとき、しわ寄せが来るのは現場の日本人スタッフでした。
私が2週間連続勤務になったのも、こういった人手不足が重なったからです。「今日も来なかった」という状況が続いて、休める状態ではなくなっていきました。
3. 出荷時間が絶対的な締め切りになっている
食品メーカーはスーパーやコンビニへの納品時間が決まっています。
この締め切りは絶対です。人手が足りなくても、体調が悪くても、ラインを止めることは許されません。出荷時間に間に合わせるためなら、スタッフが限界まで働かせられる構造になっています。
「今日は人が少ないから出荷を減らす」という判断ができる現場はほとんどないです。結果として休みたくても休めない状況が生まれます。
4. 有給を取る文化がそもそもない
制度としての有給はあります。でも使える雰囲気がない職場では、制度は存在しないも同然です。
食品メーカー時代、有給を申請しようとしたことはありましたが、上司の顔を見た瞬間に言い出せなくなりました。周りで有給を使っている人を見たことがなかったので、自分だけ申請することへの罪悪感があったんです。
有給取得率が低い職場では、使う人が少ないほど使いにくい空気が強くなります。誰かが勇気を出して使わない限り、その文化は変わりません。
2週間連続勤務のリアル
14日間、休みなしで働き続けた経験を正直に書きます。
最初の1週間はまだ気力でこなせました。しんどいけど「もう少しで休める」と思いながら働いていた。でも1週間経っても休みの見通しが立たなくなったとき、精神的に一番きつくなりました。
体の疲れより、「いつ終わるかわからない」という感覚が一番しんどかったです。毎朝起きるたびに「今日も仕事か」という気持ちで、仕事に向かうだけで消耗していました。
2週間が終わったとき、達成感は全くなかったです。ただ「終わった」という虚無感だけがありました。
あの経験があって、工場という環境への疑問が強くなったのは間違いないです。
化学メーカーは休日事情が全然違った
化学メーカーに転職して、休日の取りやすさが劇的に変わりました。
残業がほぼゼロで、有給も取りやすい環境でした。食品メーカー時代には想像できなかった働き方です。同じ製造業でも、会社や業種によって休日事情はこれだけ違います。
ただ給料は手取り28万円前後で、食品メーカー時代と大して変わりませんでした。休みやすさと給料はトレードオフになることが多いのが製造業の現実です。
休みが取れないなら、転職を考えるべきタイミング
休みが取れない状況は、頑張れば解決する問題ではないです。構造的な問題なので、個人の努力で変えられる限界があります。
以下に当てはまるなら、環境を変えることを本気で考えた方がいいです。
- 有給を一度も使ったことがない
- 2週間以上連続で休みなく働いたことがある
- 休みたいと言い出せる雰囲気がない
- 体や精神に明らかな異常が出ている
休めない環境で働き続けると、体が先に限界を迎えます。私がうつ状態になって退職したのも、こういった積み重ねが原因の一つだったと思っています。
まとめ
- ライン作業は一人欠けても回らない構造になっている
- 外国人スタッフの無断欠勤で突発的な人手不足が起きやすい
- 出荷時間という絶対的な締め切りが休みを取りにくくする
- 有給を取る文化がない職場では制度があっても使えない
- 2週間連続勤務は体より精神への負荷が大きかった
- 同じ製造業でも会社によって休日事情は全然違う
「休めないのは自分が弱いから」じゃないです。休みにくい構造になっている環境にいるだけです。その環境を変えることが、一番の解決策だと思っています。

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