カンガルーは左利き!二足歩行が利き手に影響している?

カンガルーは左利き!二足歩行が利き手に影響している?

人間と同様に実は動物にも利き腕があります。

実は、オーストラリアに生息するカンガルーにも利き手があり、その多くが『左利き』だそうです。

さらに興味深いのが、二足歩行がこの利き手に関係しているということ。

今回は、カンガルーの利き腕について、最新の研究をもとに紹介していきます。

目次

カンガルーは本当に左利きなの?

赤カンガルー
赤カンガルー

実際にカンガルーには『明確な左利き傾向』が確認されています。

ここでは、どのような研究が行われ、どんな場面で左手が使われているのかを詳しく見ていきましょう。

研究が明かした「左前肢」を使う傾向とは

2015年、ロシアとオーストラリアの研究チームによる調査で、赤カンガルーやエゾカンガルーといった二足歩行のカンガルーは、左前肢を頻繁に使う傾向があることが発表されました。

観察された行動には、

  • 食べ物を取る
  • 毛づくろいをする
  • 物を触るなどが

含まれており、これらの動作を行う際、左の前肢を使う割合が圧倒的に高かったそうです。

この偏りは偶然ではなく、人間の「右利き」と同じように、個体全体に共通する行動傾向として現れています。

つまりカンガルー界では左利きが普通というわけですね!

どんなときに左手を使う?グルーミングや餌取りの行動から検証

特に面白いのは、カンガルーが両手を自由に使える場面で、明確に左手を優先して使うという点です。

これは、「どちらかの手を主に使う」という利き手の存在を示す強力な証拠とされています。

二足歩行と利き手の関係

カンガルー

カンガルーが左利きである理由は、「二足歩行」が深く関わっています。

ここでは、手足の使い方にどう影響を与えているのか、さらに人間との共通点についても解説します。

二足歩行が生む前肢の「自由化」とは?

カンガルーは、移動中は後ろ足で跳ね、しっぽでバランスをとるという完全な二足歩行動物です。

手は移動には使っていませんね!

この「前肢の自由化」が、左右の手を使い分ける行動を発達させる要因になったと考えられています。

手に自由があるからこそ、カンガルーは行動の中で『利き手』というものが発達したわけです。

人間も同じ?カンガルーと比較して見える共通点

人間も同様に、二足歩行によって両手を自由に使えるようになり、利き手が発達したとされています。

道具を使う、食事をする、文字を書くなどの行動に利き手の偏りがあるのは、この二足歩行による自由な手の進化が関係しているわけです。

つまり、カンガルーの左利きという特性は、人間と共通する進化なんですね!

他の動物と何が違う?左利きカンガルーの進化的背景

犬猫

四足歩行の動物にも利き手のようなものがあると言われますが、カンガルーのように全体として左利きに偏っている例は珍しいです。

ここでは、なぜカンガルーだけがこのような進化を遂げたのかを探っていきます。

四足歩行動物には利き手がない?

四足歩行をする多くの動物たちは、前肢も移動に使っているため、「利き手」のような明確な左右差があまり見られません。

例えば犬や猫にも「利き手」はあるとされますが、その偏りは個体差が大きく、群れ全体では一定の方向性がありません。

一方で、カンガルーのように群れ全体で左利きに偏るケースは非常に珍しく、注目されています。

なぜカンガルーだけが左利きになったのか?

研究者たちは、この左利き傾向が外敵から身を守るための効率的な行動や、仲間同士のコミュニケーション行動に関係している可能性を指摘しています。

また、脳の構造や機能が左右で異なる「脳の左右分業(ラテラリティ)」とも関連しており、今後の研究でその進化的な意味がさらに明らかになると期待されています。

「利き手は人間だけのもの」と思っていたあなたも、今後カンガルーを見る目が少し変わるかもしれませんね。

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